ウレタン電波吸収体の耐電力特性
ウレタンピラミッド型電波吸収体は図1に示すようにその先端付近で主に電力を吸収します。
従って、大きな電力を照射した場合はこの部分の温度が最も上昇します。
グラフ1は、高さ60cmウレタン吸収体に大きな電力を照射したときの先端付近の内部温度上昇を示しています。
安全に使用していただくためには以下の条件内で使用する必要があります。
電界強度 | 電力密度 | ||
---|---|---|---|
(1) | 500(V/m)以下 | 0.07(W/cm2)以下 | ⇒連続照射可能 |
(2) | 700(V/m)以下 | 0.13(W/cm2)以下 | ⇒3分程度の照射可能 |
(3) | 900(V/m)以下 | 0.22(W/cm2)以下 | ⇒1分程度の照射可能 |
※使用環境温度、空調条件等も影響しますので長時間照射や500(V/m)を超える電力照射が必要な場合は弊社技術者にお問合せください。
一般的なイミュニティー試験:3(V/m)または10(V/m)照射では問題ありませんが、電力放射アンテナを直接吸収体表面近くに設置した状態での電力照射は避けてください。
※発泡ウレタンの発火温度は約400℃ですが、500(V/m)を越える電力照射の場合は条件により急激な温度上昇を生じる可能性があります。
図1 ピラミッド型電波吸収体の主要電力吸収箇所
グラフ1 高さ60cmウレタン吸収体大電力照射時の先端内部温度上昇
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